Pacific CycleのBirdy。
何種類もモデルがあってどれを選んだらよいのだろうと迷うことも多いと思う(私も悩んだ)。そんな人の為に個人的な選び方を書いてみたいと思う。
Birdyの現在のラインナップは以下である。
・Birdy standard
・Birdy Air
・Birdy GT
・Birdy R
・Birdy Touring
・Birdy Rohloff
・Birdy Classic
この中で後半3つは少し特殊なので、別の機会に取り上げたい。
・Birdy standard
現在のBirdyのまさしくスタンダートモデル。迷ったらこれにすれば良い。
実はBirdyはClassic以外はフレーム自体は共通であり、パーツの差がモデル(価格)の差になる。Birdy自体がかなり高価なので、比較的安価なこれを買ってしばらく乗り、部品が消耗したらそのまま部品を更新するなり、カスタムして変化をつけるのが良いと思う。私はそうしなかったけど。。。
実は裏のスタンダードモデル。Birdy standardより安いがフレームは共通なので、これを出発点にするという考え方もある。このモデルの位置づけとしては、名前の通り軽快に走るモデルというものであり、構成がシンプルで重量も軽い。standardとの大きな違いはディスクブレーキがリムブレーキ(キャリパーブレーキ)になり、ステムの長さが固定になったというもの。実際に乗っていてキャリパーブレーキで不足を感じることはほぼないし、standardモデルのステムは身長が170㎝以下の人にとっては長すぎると感じることもあると想像されるので、素のままBirdyを味わうなら、このモデルを選ぶのも十分にありだと思う。実はブレーキ台座の位置を変えることで20インチ化にも対応できる。
ただ、履けるタイヤの太さに制限があるので、Birdyのカスタムの自由さを味わうならば、standardを選んだ方が良い。
・Birdy GT
マッスルな感じのモデル。なお自分で買っておいてあれだけど、これが一番立ち位置が難しいモデルかもしれない。。。
このモデルの位置づけは、小径車でオフロードも含めた道を走って冒険やキャンプをしようというもの。太いブロックタイヤと制動力の高い(?)半油圧ブレーキ、落ち着いたカラーリングはイメージを体現しているけど、実際には小径車でオフロードを走るのは厳しい。太いブロックタイヤ(シュワルベ ブラックジャック)は並行輸入品が7000円くらいで買えるので、standardを買ってタイヤを付け替えれば安価にGTっぽいものができる。
ただ、吊るしで乗るのだったら、standardに比べて1速多い変速(10速)と、ホローテック2タイプのBB、クランクは良いかもしれない(ただし、クランクは中空ではないのが残念)。
・Birdy R
Birdyに快速性を求めるならばこのモデル。
公式で「走りを極めたシリーズ最速モデル」と銘打ってロードバイクに匹敵する走行性能と言っているモデル。
20インチにインチアップしたスポーク数の少ないスポーツ性の高いホイールを採用し、前傾姿勢が取りやすいようにステムの前傾角度をきつくし、ホローテック2タイプのBB・クランクを装着し、ロードバイク用の11速シマノ105のコンポを採用している。
舗装路をスポーツ的に走るならばこれを選べば間違いない。。。のだが、そもそも約40万円だすならばそこそこ性能の良い(Birdy Rに比べればかなり走行性能の高い)ロードバイクはともかくとして、その他の走りに性能を振った折りたたみ自転車のほぼ全てが買えるんだよね(そもそもstandardの時点でそうだけど)。
あと、standardからここまで変更するならおそらくドロップハンドルにしたくなると思うけど、Birdy Rのステム角度にドロップハンドルを付けるとおそらくハンドルが遠くなりすぎる。それと、ステムを一番下まで下げてもハンドル位置が高くなりすぎる(身長182cmの私が乗って、ハンドルとサドルの高さが大体同じくらい)。
その為、身長170cmぐらいの人がドロップハンドルにしてロードバイク的に乗るならば、Birdy Airのステムに替える必要が出てくる。そして、ロードバイク的に乗るならば重量は軽い方がよいし、タイヤは細くしたいだろうから、そもそも安いAirを選んで20インチホイールとドロップハンドルに換装するのが賢い、となる。
以下に各モデルの比較表を示す。「〃」というのはstandardと同じという意味である。
モデル | Standard | Air | GT | R |
---|---|---|---|---|
ホイール径 | 18HE | 18HE | 18HE | 20HE |
色 | マットチャコール サテンメタルグレイ グラファイト |
ウイスキーブラウン×ブラック? マーキュリーグレイ ファイヤーレッド パールホワイト×マットブラック マットブラック |
ミリタリーグレー レッド×マットブラック |
ブラック×スコッチブライト レッド×スコッチブライト |
ヘッドセット | Semi integrated 1-1/8" | 〃 | 〃 | 〃 |
シートポスト | birdy SP61R.1 34.9mm black anodized w/ laser scale |
〃 | 〃 | 〃 |
リム | Alex DA16 black anodized | 〃 | Alex Crostini | Hubsmith 406 alloy wheel set |
タイヤ | CST C1763 18×1.5 | Schwalbe Kojak 18x1.25 | Schwalbe Blackjack 18x1.9 | Panaracer Minits Tough 20x1.25 |
ハブ | F: birdy 32H / R: Shimano Alivio 32H | F: birdy 24H / R: Shimano FH-T4000 Alivio 24H |
F: birdy Disc Brake Hub 32H R:birdy Disc Brake Hub 32H? |
Hubsmith alloy wheel set F: 24H R:24H |
BB | 68/113mm steel axle | BB PartsIntegrated | Integrated 68mm | Integrated 68mm |
スプロケット |
Shimano CS-HG400 9speed |
〃 | Sram PG-1050 11-32T | Shimano 105 road 11-28t |
チェーンホイール | Birdy 52T w/ double CG | BIRDY 52T w/ double CG | 〃 | BIRDY alloy narrow wide |
Rディレーラー | Shimano Sora 9 speed | 〃 | Sram X5-A1 10spped | Shimano 105 11spped |
シフター | Shimano Sora 9speed | 〃 | Sram X5 Trigger | Sshimano SL-RS700 |
ペダル | VP-199A black cage w/BS reflectors | 〃 | Alloy 1 piece | Alloy 1 piece |
ハンドル | Alloy #6061T6 drawn-butted, 31.8x540mm 12degree |
AL6061Drawn-Butted 31.8×520mm 5Degrees |
Alloy DB flat bar 31.8 ×540mm 10Degrees |
Alloy DB flat bar 31.8 ×540mm 10Degrees |
ステム | Birdy double lock adjustable stem 21degree or 10degree |
Standard folding stem 19.2 Degrees |
〃 | Birdy double lock adjustable stem 21 Degrees |
ブレーキ本体 | Avid BB5 | Dual pivot road caliper | Juin tech GG-R1 Hydraulic caliper , 160mm |
TRP Spyre SLC disc |
ブレーキレバー | Shimano Alivio 3 fingers | Shimano BL-R550 | Tektro alloy | TRP |
サドル | Velo Spors | birdy w/ti-rail | birdy sport saddle w/ti-rail | Selleitalia Boost |
重量(ペダル含まず)(kg) | 11.4 | 9.87 | 10.3 | 11 |
価格(万円) | 28.6 | 25.3 | 33 | 39.6 |
standardとの価格差 | - | -3.3 | 5.4 | 11 |
standardとGTの価格差5.4万円はちょっと開きすぎかな。Rが11万円高いのは、24Hの20インチBirdy用ホイールの入手性も鑑みて、まぁ妥当な気もする。
以下、各モデルはどのような人が選んだらよいかを書いてみる。
〇Standard
・Birdyに興味を持って、まず乗ってみたい人
・後々改造などをして自分好みにカスタマイズしたい人
・すでにスポーツ自転車に乗っていて、手持ちのパーツがあって初めからカスタムしたい人
〇Air
・とにかく安くBirdyに乗ってみたい人
・吊るしで乗りたい人
・凹凸の少ない路面を主に晴れの日に多く乗る人
・ロードバイク的に乗りたいが、手持ちのパーツがあり、ディスク化はせずに部品交換で快走使用を作りたい人
・輪行をするので、持ち運びの手軽さ、軽さを求める人
〇GT
・ワイルドさにひかれた人
・吊るしで乗りたい人
・荒れた路面、雨の日など、悪コンディションでも乗りたい人
〇R
・吊るしの状態で舗装路の走行性能の高さを比較的安価に楽しみたい人
(絶対的な価格は高いけど)
次回はその他のモデルを見てみよう。