今回はBirdy Rohloffについて。
Birdy Rohloffはstandardの2.5倍近い価格のモデルであるのだが、一番の変更点はその名前の通りリアハブにRohloffの内装変速機をつけたことになる。
その他に、「BB、クランク周りはGT,Touringと同じ」「ブレーキはRと同じ」という変更点がある。
このRohloffの位置づけは、舗装路ツーリングを目的とした場合のBirdyの完成形の一つ、であると個人的に考えている。
内装変速ハブという点ではTouringも同じなのだが、あちらは内装変速3段であるのに比べてこちらは内装変速11段。Touringは外装変速と併用だが、Rohloffは内装変速のみであり、以下の利点がある。
・外装変速機に由来するメカトラブルが少ない
・メンテナンス頻度が低い
・最適なチェーンラインが取れる
はじめ2つは走行に影響を及ぼさないが維持の点で有利だし、メカトラブルが少ないのは長期ツーリングではありがたい。
また、最適なチェーンラインが取れるということは走行時のチェーンの駆動抵抗が少なくなり(Birdy Standardの場合、リアをインナーギアに入れるとチェーンがカリカリなり、「抵抗生まれてるなー」と実感する)、走りが軽くなる。
これにより内装変速ハブ特有の内部抵抗をキャンセルできる効果が期待できる。
内装ハブは重いというデメリットもあるが、車体全体の重量を比較すると、
・Standard 10.9kg
・Rohloff 11.0kg
と、Standardモデルに比べて0.1kgしか重くなっていない。(なお、Birdyシリーズで一番軽いのは意外にもGTの10.3kgである。クランク周りが軽いのだろうか?)
Rohloffの場合、幅広いギア比も魅力である。
車種 | チェーンホイール | スプロケット | タイヤサイズ | ギア比大時のクランク1回転で進む距離(mm) | ギア比小時のクランク1回転で進む距離(mm) |
---|---|---|---|---|---|
ロードバイク | 50-34 | 12-30 | 700×25 | 8770 | 2385 |
Birdy GT | 52 | 11-32 | 18×2.0 | 6680 | 2296 |
Birdy Touring | 52 | 11-32 | 18×2.0 | 5635 | 1785 |
Birdy Rohloff | 52 | 14 | 18×1.5 | 7863 | 1495 |
Rohloffハブの増速率は約400%。ロードバイクよりも幅広いギア比を有している。
ローマル状態ではギア比が軽い方向に振ってあり、登り坂が多かったり、荷物を積載している状態でのツーリングに適している。チェーンリングを大きくすれば高速方向にも振る事ができる。
そんなわけで、メンテが楽で走りもあまり重くならず、ツーリングに最適なモデル。選ばないわけはないよね。。。ということで、ネックは価格。さすがに70万円弱は手を出しにくい。
次点の最適解としては、シマノのAlfineを使うとか・・・?