small site

自転車成分多めの日常を記録するblogです

E-bike(電動自転車)を乗り比べてきた

ここ半年程電動アシスト自転車が気になっている。

サイクリングを趣味にして、ブルベで最長400kmを完走できるようになったが、
普段から積極的にトレーニングをしてるわけではないので、
楽に長距離を走れるようになるわけでなく、いつもヒーヒー言っている。
さらに30代も半ばをこえてだんだん体力の衰えを感じ始めるようになってきている。

体力に合わせて自転車の乗り方を変えればいいのだけど、
山あいに住む身として峠越えは避けられず、
自転車を楽しもうとすればするほど体力が必要になる。

そこで出てくるのがE-bike。
電動アシスト自転車スポーツ車版とでも言えばいいのだろうか。
これに乗れば、楽にスポーツ自転車を楽しめるのではないだろうか。
ただ、個人的には、E-bikeを突き詰めていくとオートバイ(というか原付)に
辿りつくのではないのだろうかという疑問もある。

ちなみに4ヶ月ほど前にヤマハのYPJシリーズの第一弾を見に行った日記はこちら


現在日本で買えるE-bikeで最長の航続距離を誇るのはヤマハのYPJシリーズの第二弾。
私の住む栃木県では宇都宮市に何店舗か扱っている店があるらしいので、
見に行ってきた。



とか言いつつ、YPJシリーズの前にまずは電動アシスト自転車の元祖
ヤマハのPASを見に行く。こっちの方が安いので、これで満足できるのだったら、
リーズナブルに済む(趣味にお金の話を持ち込むのも無粋だが)。



Webサイトを見る限り、電動アシスト自転車に強いと思われる
高虎輪店へ。
公式webサイトもあり


(画像はgooglemapより)



気になっていたヤマハ PAS CITY-Xが試乗できるというので、小雨の降る中、
走ってみた。
(ちなみにCITY-Xでツーリングといえばこのサイト)
小径車で西吾妻スカイバレーや笹谷峠を
登るとか、この人が凄いのか、電動アシスト自転車が凄いのか・・・)

ホイール径が20インチとはいえ451サイズであることや細いタイヤ幅であることも
あいまって、見た目よりも走りは軽い。
ただ、アシストを切ると急激に走りが重くなることと、
モーターの作動音が気になる。静かな峠を走ることが多いからね。
あと、私の身長(182cm)にあわせるには、シートポストの交換が必要だと思う。

全体的には、可愛らしいスタイルとあいまって、意外と好印象。
野暮ったい電動アシストユニットも、このフレームだとあまり気にならない。



お店に戻って店主とお話。
このお店はもともとバイク屋だったのだが、先行きに不安を感じて自転車屋に変更。
その際に電動アシストをメインに据えたとのこと。。
電動アシストに対する知識が豊富で、人柄も良く、お店に対してかなり好印象を抱いた。
「YPJは扱わないんですか?」と聞いたところ、YPJは講習会を受けなくては取り扱いできず、
今年の12月に講習会を受けて、それから扱うとのこと。
将来的にここでYPJを買うのも良さそうだ。



試乗のお礼を言って、次のお店へ。。。
といいつつ、次の2店はYPJ取り扱い店だったのだが、正直いまいちだったので、
省略。
どちらもスポーツ自転車を扱うようなお店ではなく、さらに、
片方の店は「(YPJをヤマハとの)付き合いで仕入れたんだよね」とのことで、
車体の扱いもあまり良くない状態。
ヤマハは、昔ながらの「自転車+原付」店との繋がりがあって、そこにYPJも降ろしているんだろうけど、
PASならまだしも、YPJを乗る層が求めるお店とは異なるお店も多い気がする。




そんなわけで、YPJの試乗は諦め(実家にいれば、仙台のダイシャリンに行く所だが)、
E-bikeの取り扱いがあるという噂の
「じてんしゃの杜」に向かった。



E-bikeがいっぱい・・・


私「E-bikeの試乗したいんですけどー」
お店の人「個性が色々あるから、全部乗ってみて下さい」
私「!!(なんて太っ腹!)」


というわけで、お店の周りを乗り比べることにした。



まずはトレックのVerve+
乗った印象は、そつがない、という感じ。
アシストが必要十分に利いて乗り心地が悪くなく(タイヤも太め)、
走りに安定感があって、モーターの動作音も小さい。
あと、泥除けやライトが標準装備なので、通勤には良さそう。
1台目に乗ったということとそつがなくて、
あまり印象に残らなかったというのもあり・・・
ただ、このそつの無さを考えると、
2019年モデルのDual Sport+への期待が大きくなる。




次はBESVのPSA1
これの一番の特徴は、アシスト力が凄まじい、というところ。
日本の法律を遵守しているのか疑問を感じるくらい、20km/h過ぎまで
強力なアシストを感じる。
ただ、小径で太めのタイヤを履いていることもあり、アシストが切れると
かなり走りが重くなる。
小径だがフルサスで乗り心地が良いこともあって、
町乗りには最適な自転車だと思う。可愛いし。




次は、写真が被っちゃったけど、ミヤタのクルーズ(奥)と
パナソニックのXM1


まずはクルーズの方だけど、
アシスト無しの時の走りが軽い。
タイヤ幅が狭いことと、モーター周り(シマノステップス)のおかげだと思われる。
BESVの後に乗ったので、アシスト力は程々と感じたけど、
必要十分。
オンロードツーリングに行くならこれを選ぶかなぁ。
ただ気になったのは、モーターの作動音がキュルキュルとすること。
よっぽど静かじゃないと気にならないと思うけど。
ちなみにカタログ上の不満点としては、同社のリッジランナーよりもバッテリー容量が小さく、
互換性も(たぶん)ないこと。
リッジランナーのバッテリーが着けば、エコモードで航続距離が140km程度になるのになぁ。


次はXM1。
今回乗った唯一のMTBモデルで、当然のことながら舗装路での走りが重い。
と思いきや、アシストが利いている時は走りが軽いんですな。当然のことながら。
乗り心地が良いし、走りも軽いしこれは良い・・・かと思ったら、
モーターの作動音が大きい。
タイヤのゴーゴー音とモーター音で、
豪快な気分で走る感じ。でも、山に行けば気にならないんだろうな。




最後はパナソニックのジェッター。
どちらかというと、E-bikeというよりも電動アシスト自転車に分類されるかも。
乗った第一印象は、モーターの作動音が大きいということ。
パナソニックの伝統なのだろうか・・・
あと、アシストオフの時の抵抗が大きく、なにかを引きずっている感触。
これはやはり、電動アシストママチャリのユニットを流用しているからなのだろうか。
ただ、フレームの作りが結構凝っていて、弄ると格好良さそうになる感じもする。
BBとリアホイールの隙間が空いているのも、様式美としてみるとそこまで悪くない?



といった感じで5台一気に乗り比べ終了。
私の用途にあってるのはミヤタのクルーズかなぁ…と思ってたら、
店員さんから、「ジャイアントのエスケープRX-Eを待ったほうが良いかもしれませんよ」
とのこと。
パナソニックのバッテリーに、ヤマハのユニット、ジャイアントの車体を組み合わせて
悪いものが出来るわけがないとのこと。
まぁ、そうだよね・・・。
ただ、発展途上のこのジャンル。どこかで区切りをつけないと、どんどん良いものが出てきて、
いつまでも買えない、ということになりかねなさそう。


ちなみに何台も試乗してるうちに、
「これって自転車である必要性はあるのか?バイクでは駄目なのか?」
という考えが襲ってきたので、店員さんにぶつけてみたところ、
「やっぱり運動をして健康になるというのが大きいですねー」とのこと。
やはり健康かぁ。
この店でE-bikeを買った人は、せっかくアシストがあるんだから、と、
これまでよりもがんがん峠を走るようになったり、よりアクティブになる場合が多いらしい。
バイクは基本的に座ってるだけだから、E-bikeだからこその良さがあるのかな。
こればかりは所有して、じっくり乗ってみないと分からないけれど。


それと、やっぱりYPJのTCとECが気になるところ・・・