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自転車成分多めの日常を記録するblogです

フルカーボン折りたたみ自転車「fill」を見てきた

年の瀬の慌ただしい中、面白い折りたたみ自転車に試乗できるということで、はるばる仙台の自転車屋さんに行ってきた。

http://cyclo-ginrinsha.nornir.co/

cyclo-ginrinsha.nornir.co

↑のお店。

 

仙台はさすがに車でひょいっと行ける距離ではないので、新幹線でワープ。

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宇都宮駅から新幹線に乗る。
宇都宮駅には「はやて」も「はやぶさ」も停まらないので、やまびこでのんびりと行く。

 

 

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仙台駅到着。。。なのだが、あいにくのみぞれ。これだと試乗は出来なさそう。

 

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お店に到着。
店内に展示してある自転車を見るとわかるが、一見してただものではない雰囲気を感じるお店である。

 

 

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早速お目当ての自転車、「fill」を見せてもらう。
うーん、格好良い(語彙力不足)。


「fill」のwebサイトはこちら。詳細な説明が書いてある。

cycle-fill.com

試乗ができるということで訪問したのだが、外は地面が濡れており残念ながら試乗はできず。ただしこの自転車は現状、私の身長(180cm超)では適したポジションが取れないので、試乗は改良版で行った方が良いかもしれない。
試乗が出来なかった代わりに、店長さんから話をたっぷり聞かせて貰った。
お店が忙しいだろうに優しい店長さんだ。

ちなみにこの自転車、
・構想、設計:菅原さん
・設計を実際の自転車製造に落とし込み:moon craft(静岡の会社)さん
・アドバイザー、販売、メンテナンス:銀輪舎さん
の役割分担のこと。新規開発された自転車を買う場合、補修部品の確保やメンテナンスの点が不安になるが、
自転車屋さんが絡んでいるということで、安心して購入できる。

 

 

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折りたたんだ様子。
折りたたみの特徴は、
・ホイール同士を斜めに配置することで縦方向・横方向ともに張り出しを少なくしている。
・シートポストをフレームに突き刺すことで折りたたみサイズを小さくしている。
という点。2つ目の特徴の為にシートポストの長さが限定される(特定の長さになっている)。ただし、これだとシートポストを長くできないので、2段階のテレスコピックシートピラーにする予定とのこと。

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他の折りたたみ自転車に比べて薄さにこだわっており、あの折りたたみサイズに定評のあるブロンプトンよりも薄い。逆に高さと横幅はブロンプトンよりも大きい。

折りたたみサイズ
ブロンプトン 高さ:565×横幅:580×厚さ270
・fill      高さ:640×横幅:620×厚さ200 (単位:mm)
電車に積むには薄さが大事なことが多いので、ここにこだわるのは合理的とも言える。

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リンクはピロボール式。この部分はmoon craftさんの案とのことだが、外観のアクセントでありつつ、この自転車の折りたたみ機構を成り立たせるにはこの方式が必要不可欠とのこと。

 

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webに公開されている画像から、折りたたみ機構のリンクを利用して衝撃吸収を行っていると思っていたのだが、どうもそうではなかった。ただし、↑で示すように、サスペンション機構を組み込むことは物理的には可能とのこと(このサイズのサスペンションを作るとそれだけでコストは跳ね上がるだろうけど)。現状で剛性感はかなり高いらしく、試乗が楽しみ。

 

実物を見て話しを聞いて、以下の点が良いと思った
・高級感溢れる車体。一目見てただものではないとわかる。
・軽さ(8.9kg)。ブロンプトンに慣れてると驚くほど軽い。輪行でも威力を発揮するだろうけど、日常的に折りたたんで部屋に入れておいて、乗るたびに持ち出すという運用方法にも適していると思う。持ち出しに億劫にならない。
ホイールベースが長く(1020mm)、走行安定性が高そう。
・外装多段変速により、走行性能が高そう(ホイールサイズは305が標準だが、349サイズも履けるようになるとのこと)

 

気になる点はあまりないのだが、強いてあげれば
・フレームの設計的に、大きなチェーンリングがつけられない。また、大きなスプロケもつけにくいので、ギア比を大きくとれない。ただ現在は試作品なので、量産時にはある程度解消されるかもしれない。そもそもこの自転車で、ヒルクライムやロングツーリングをする設計思想ではないだろう。

ちなみに実物を見ればわかるが、かなり手がかかっており、価格はそれなり(以上?)にするようだ。電車輪行の容易さ、走行性能の高さ、の2つを高次元で両立するにはコストがかかるのは致し方ないところだろうか。

 

 

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後ろから見たシートチューブ部分が「セクシー」で良い。