しばらく塩漬けにしていたブロンプトン。
その理由は、山あいに住んでいる私にとって、重量が重くて、軽いギアが選べなくて、走行性能もあまり高くないブロンプトンは使用用途にマッチしなかった為である。
じゃあ、何で購入したんだろうか。。。
ちなみに、何かの記事で読んだのだけど、サイクリストの大半は関東、関西、中部に生息しているらしい(うろ覚え)。つまり、山間部に住んでいる自転車乗りは稀。私は少数派であり、大半のサイクリストにはブロンプトンはマッチした自転車なのかもしれない。
で、今回なぜブロンプトンを久しぶりに取り上げたのかというと、結婚して生活スタイルが変わり、ロードバイクに一日中乗るということが難しくなったから。いや、頑張れば月に1,2回長時間ロードバイクに乗る時間は作れるのかもしれないけど、ロードバイクに長時間乗る為には、日頃の鍛錬が必要なんだよね。少なくとも私の場合は。
一人暮らしの時は夜帰ってきてからローラー台やら夜錬やらを自分の都合で出来たけど、現在では家事、食事の問題でちょっと厳しい。あと、休日に一人で長時間出かけるという行為自体も気を使わなくてはいけなくて、そこまでするんだったら。。。という感じで、ロードバイクに乗らなくなってしまった。
(ただ、ここら辺はいろいろとやりようがあるし、実は自転車での長距離ツーリングに対する私自身の優先順位が高くなかったのかもしれない)
まぁそれでも、自転車には乗りたいなぁ。。。と思ったところで白羽の矢が立ったのがブロンプトン。小径折りたたみ自転車なら、その辺をふらふらするだけでも楽しめるだろうと。部屋に置いておいても邪魔にならないのも良し。
そんなブロンプトン。折りたたみ性能は抜群なのだが、その代わり走行性能が多少犠牲になっている。「ブロンプトンは小径折りたたみの割には結構良く走る」という論調が昔(10年ぐらい前)はあったけど、個人的には小径折りたたみの域を抜け出してはいないと思ってる。最近は正当な(?)評価もされているみたいだけど。
ちなみに私のブロンプトンは10年程前に和田サイクルさんで購入したもので、M3Lのグリーンである。当時ブロンプトンのモデルとして日本で購入できるものは、M3LとM3R(リアキャリア付き)しかなくて、Sハンドルはラインナップしていなかったか、発売されたばかりだったと記憶している。
私がブロンプトンに乗っていて走行性能で大きく気になったのは以下の2点。
・乗車ポジション
・走行抵抗の高さ
乗車ポジションに関しては、私の身長が182cmであることも関係していると思うが、ハンドルが近い。Mハンドルを前に倒せばある程度余裕ができるが、そうすると折りたたみに支障が出る。また、ハンドルポジションが高いのは良い事なのだが、力が入りづらいという問題がある。
走行抵抗の高さに関しては、タイヤ~地面の路面抵抗と、内装ギアの抵抗が挙げられる。路面抵抗についてはタイヤをブロンプトンオリジナルからシュワルベのコジャックに替えることで下げたのだが、パンクが増えてしまい戻した。ただ、パンクに関しては、タイヤよりもリム(ニップル)とチューブの間で発生した可能性も高いと思っている。
上記を踏まえて、「出来るだけ走行性能を上げる」改造をちまちまやったみた。
全体像はこんな感じ。見た目は普通のブロンプトン。セラアナトミカのブラックサドルがチャーミング。(セラアナトミカはいいぞおじさん)
S2L用ホイールおよび外装変速関連部品を取り寄せて外装2速化した。リムには多少の振れが見られるため、どこかのタイミングで振れ取りをしたいところである。M3L用のフレームなので、内装変速用の部品(プーリー?)がついているのはご愛敬。
外装変速化により、ハブの内部抵抗が下がったことが体感できたし、何より内装ギア特有の「チチチチ」という音がしなくなったのがありがたい。ただし、3速→2速にギア数が減ってしまったのは地味に痛い。まぁ、3速あっても峠は登れないけどね(日光いろは坂は頑張って登ったけど、二度と挑戦したくない)。
抵抗を減らす目的というよりも、剛性アップが目的だけど、ホローテック2化である。昔のアルテグラのトリプルクランクのチェーンリングを2枚取り外して運用。フロントディレーラーを頑張ってつければ、フロント2段も可能かな?
クランク交換の効果については、リアの外装化と同時に行ったのでよく分からないといったところ(結構お金かかったのに)。ただ、この時代のアルテグラクランクの見た目は好きなので、結構満足。
問題のハンドル周りである。構成としては、Sハンドル用ステム+ternのandros stem。
当初はSステムを取り寄せ、Sハンドル化をしたのだけど、どうにもこうにもハンドルが近くてポジションが窮屈。
その後バーエンドバーを装着したけど、それでもまだ近いので、satoriのポジションチェンジャー
をつけてなんとかしっくりくるようになったけど、ハンドルを折りたたむ度にアーレンキーでボルトを緩めるのが面倒になった。あまり何度もネジを締めたり緩めたりすると、ボルトの穴にもネジ山にも悪影響が出そうだし。
「ポジションチェンジャーのボルトをクイック化できないかな…」と考えていたところふと思いついたのが、以前試乗したternのvektornについていたandros stem。そういえば、オヤジ浪漫さんが、夢見るダホンでDAHON CURVEにandros stem(旧型だけど)をつけてたし、ポジション解消法としてはありなのではないかと。ブロンプトンへの装着例を探したところ、日本ではないけど、海外では一見だけ発見。まぁ、とりあえず試してみるかと取り寄せてみた。
ちなみに不安点としては、ブロンプトンのステムとヘッドパーツが耐えられるかということ。ステムのハンドル固定部には、通常よりも強いねじれる力がかかるし、ヘッドパーツにも想定外の荷重がかかる。それについては・・・まぁ様子を見る感じで(ダメな製造業の悪い癖)。
ステムとandros stemをつなぐ棒は、ポジションチェンジャーから流用。andros stem付属のプラグを片方しかつけていないのは、反対側にはポジションチェンジャー付属のプラグをつけている為(メモリがついているので、andros stemの角度がわかる)なのだが、専用プラグじゃないと、下手するとandros stemが外れてしまうので、どうするか迷い中。
andros stem。ハンドル周りにアクセサリーを着けにくくなるのが難点。現在つけているハンドルバーはMTBのお下がりで幅が広く、今後幅を詰めてしまうとスマホの取り付けに難儀しそうだなぁと。ライトはフォークに取り付けか(台座は装着済み)、ハブダイナモ化かな?
車体を折りたたむ際は、ここまでたたんでそのままハンドルをたたむと、
こんな感じでフォークとブレーキが干渉するので、
andros stemを緩めてハンドルを上方向に回転させれば、
ばっちり折りたためるのである。
以上の改造をしてみて走行性能はアップしたとは思う。さらに手を入れるならば、
・ホイールの変更・・・世の中には軽いホイールがあるらしい。でも、私の体重を考えると。。。
・リア多段化・・・4速まではお金さえかければいけるらしい?私の友人は7速化しているらしいが。。。
・フロント2段化・・・やっぱり峠を走るならフロント2段でしょ。
あたりが挙げられるかと思うが、ブロンプトンってそういう自転車じゃないよねぇ。
正直なところandros stemはリスクのあるカスタムだと思っていて、でも、それじゃあポジションを変更する(ハンドル~サドル間の距離を広げる)にはどうすればいいの?という質問の回答として、Pハンドル用のステムをMハンドルステムの代わりに取り付けるという方法があるらしい。
盛豚さんのブログより
「ブロンプトンのカスタム その5(P6R純正ハンドルポスト)」
でも、現在Pハンドルモデルは販売終了していて、Pハンドル用ステムも手に入らないじゃん!
何故かあるんだよなぁ。。。(右がMステムで、左がPステム)